喘息も代表的なアレルギー疾患のひとつです。
近年のその有病率の増加とともに、成人発症の喘息患者さんも増えてきています。
成人喘息はいわゆるアトピー素因を伴わないことも多く、重症化しやすい特性があります。
近年のその有病率の増加とともに、成人発症の喘息患者さんも増えてきています。
成人喘息はいわゆるアトピー素因を伴わないことも多く、重症化しやすい特性があります。
喘息とは「慢性的な気管支の炎症」です。代表的なアレルギー疾患のひとつといえます。 喘息にはアレルゲンを特定できるアトピー型喘息と、アレルゲンを特定できない非アトピー型喘息の2つのタイプがあります。
アトピー型喘息はハウスダストやダニ、花粉、動物の毛、ふけなどのアレルギーの原因物質を気道に吸い込むことで、気道が炎症を起こして起こります。
非アトピー型喘息は煙や風邪などのウイルス、気温・湿度の急激な変化(台風・低気圧)、心理的精神的ストレス、運動などの外界からの刺激が誘引で起こります。遺伝的要素も大きいようです。
小児喘息から引き続いて、症状があるかたはハウスダストや花粉などのアレルギーを合併していることが多くあります。
成人喘息はいわゆるアトピー素因を伴わないことも多く、重症化しやすい特性があります。
喘息とは、一般的には息をするとゼイゼイとかヒューヒューという喘鳴が胸の中でして、呼吸が難しくなる病気です。
典型的な場合には咳き込んでぜいぜいする、呼吸が苦しい、横になるよりも体を起こしてやや前傾姿勢のほうが楽(起座呼吸)などの喘息の症状が出ます。夜間や朝方に症状が出て、昼間は全く喘息の症状がない方もあります。
しかし、長引く咳(せき)や、止まらない咳(せき)が喘息であることもあります。 喘鳴を伴わない喘息や、咳(せき)だけが症状の咳喘息(せきぜんそく)という病態もあります。
そのため、一般内科では喘息(ぜんそく)と診断されていない患者さんも多くいらっしゃるようです。
喘息の診断には、繰り返す喘鳴などで、患者さん自身が喘息(ぜんそく)であると自覚される場合もあります。
そうでない場合はアレルギー検査や胸部レントゲン検査、他の病気を除外した上で呼気NO、スパイロメトリー(肺機能検査)を行います。
喘息の薬物治療の主体は、以前の発作が起こったら止めるという治療ではなく、起こらないようにコントロールするというものに変わってきました。
喘息はほとんどがコントロールでき、日常生活に制限を受けないで過ごせる病気になるという概念に変わりつつあります。
治療薬には気管支拡張剤、抗アレルギー剤、吸入ステロイドなどを使います。 発症早期の吸入ステロイド導入により、慢性炎症を抑えることによって、肺機能の低下も、喘息死も防げると考えられています。
このたび、一酸化窒素ガス分析装置 ナイオックス VEROが薬事承認され、保険適用になりました。 喘息、咳喘息の鑑別診断に有用な検査です。今までは大きな病院以外ではほとんど行なわれていない検査でしたが、このたび当院でも導入することとなりました。
気管支喘息の患者さんの吐く息(呼気)の中には、健康な人の呼気に比べ一酸化窒素(NO)が多く含まれています。また、他の咳の多い病気では、呼気のNO濃度が上昇することが少ないため、NO濃度を測ることは、気管支喘息の診断に有用だと考えられています。
ただし、この検査結果だけで喘息と決まってしまうわけではありません。喘息を疑わせる症状があり、胸部レントゲンや肺機能検査などを併用し他の疾患を除外した上で、呼気NO濃度が22ppb以上なら喘息の可能性が高く、37ppb以上なら喘息の診断はほぼ確実と言われています。
検査は10秒間、一定の速度で息を吐き出していただくだけで、約2分間で検査完了です。肺機能検査ができないような小さいお子さんでも(小学生低学年くらいから)検査可能です。
保険適応の検査ですので、3割負担の患者さんで720円の費用がかかります。
検査ご希望の方はお申し出ください。
当クリニックの検査にて、アレルギーや喘息などの原因はすべて特定でません。ご了承ください。
当院では、胸部レントゲン検査・スパイロメトリー(肺機能検査)・呼気NO検査を組み合わせて、アトピー型喘息、非アトピー型喘息、咳喘息、COPDの診断治療を行っています。